もり小児科院内便り みどりまちキッズ
【今はやっている病気】
 インフルエンザは、4月に流行した保育園や小学校がありましたが、4月下旬に減ってきました。例年5月にほぼなくなります。嘔吐下痢症(ウイルス性胃腸炎)は冬の病気ですが、まだ多いです。一番多いのはもちろん咳や鼻水を伴う普通のカゼです。溶連菌性咽頭炎と水痘は小流行が続いています。RSウイルス感染症(乳児がかかると気管支炎が重症化することがある)、ヒトメタニューモウイルス感染症(ウイルス性気管支炎症状)、高熱が持続するアデノウイルス感染症(目が赤くなればプール熱)、おたふくかぜはわずかです。小学生以上で熱と咳が続くマイコプラズマ感染症、りんご病、麻疹、風疹は見ていません。
【看護師より】
◆ヒトメタニューモウイルスとは・・・
 いわゆるかぜのウイルスの一種です。気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症をひきおこすことがあります。1~3歳の幼児の間で流行する事が多いです。

ヒトメタニューモ感染症の主な症状・・・
●咳(多くの場合、1週間程度続きます)
●熱(多くの場合、4~5日程度続きます)
●鼻水
悪化すると・・・
●ゼイゼイ(ヒューヒュー)という呼吸
●呼吸困難など
RSウイルス感染症の症状によく似ています。ただ1回の感染では免疫は獲得できません。何度か繰り返して感染してしまいますが、年齢があがるにつれて徐々に免疫がつき症状が軽くなる傾向にあります。
3月から6月は流行のピークです。
1年中発症が確認されていますが、3~6月にかけて、特に感染者数が増加する傾向にあります。

ヒトメタニューモウイルス感染症の治療
基本は対症療法
このウイルスに効く薬はありません。普通のかぜより日数がかかりますが、自然に治ります。各症状を楽にするための対症療法を行います。水分をしっかりとり、温かくして、ゆっくりと休みましょう。症状が辛いときは、咳や鼻水を抑えたり熱を下げたりするためのお薬が処方されます。

細菌の同時感染にも注意
熱が長引く時は中耳炎や細菌性肺炎などをひきおこしている事もあります。再度受診しましょう。

帰宅したら、手洗い、うがいを
ヒトメタニューモウイルスは、咳やくしゃみで吐き出されたウイルスが付いてしまう飛沫感染で拡がります。保育園、幼稚園、小学校などでの集団感染に注意する必要がありますので、家に帰ってきたら、手洗い、うがいをしましょう。
【5月の予定】
土曜日:5/10、5/24   木下
      5/17、5/31   森
休 診: 5/10(土)森 5/17(土)木下
5/3(土)は当番医です。
【病時保育室みどりキッズより】 
 2月から子供達の昼食は、栄養士が作るようになりました。年齢(刻む、潰す等)、病状(嘔吐下痢には、お粥やうどん、野菜の柔らか煮等)子供の状態に合わせ、手作りしてくれています。子供達は『美味しい、美味しい!』と食べています。